STYLE MA'TEC Official HomePage | Lighting Design | 照明デザイン|照明設計

株式会社フジコー主催 『HIKARIMENT*2013』 に招かれる

20130822203011_00001 DSC04173

先日6/4~5に行われた株式会社フジコー主催の『HIKARIMENT*2013』に
弊社松本が講師として招かれた。
『照明デザイナーから見た近年の光』と題して
光の歴史を紐解きながら、照明のあるべき姿とは何かについての話であった。

光の歴史を略して述べるなら、白熱 → 蛍光灯 → 高輝度放電灯 → LEDといった進化が考えられるが、
新しい光源が拡散するその背景には万国博覧会だったり、
オリンピックやバブル景気等、景気に影響される様々な要因が考えられる。
昨今取りざたされているLEDが一躍省エネ光源として「時の人」ならぬ「時の光源」となった背景は、
紛れもなく東日本大震災以降の電力不足からである。

しかし、我々はLEDを省エネ光源としてだけでは見ていない。新たな光源が出現した、それだけである。
言うならば、成人して間もない光源である。

今までの光源もそうであったように、LEDにも得意分野と不得意分野がある。
LEDの得意分野は、経済性に始まり、コンパクト性、コントロール性、紫外線量・赤外線量が少ない、長寿命etc…。
しかしながら今はまだ、眩しさや配光の種類、色味のバラつきや再現性(演色性)等は進化の途上である。
特に今回のセミナーは、主にアパレル関係者をターゲットに開催されたものであったので、
参加者は皆、商品に対する光やフィッティングルームの光に関しては敏感であった。
言うまでもなく、アパレル等の商業施設では『商品』が中心となる。
我々は、それらの空間で一番大切な 『魅力的な商品の見え方、見せ方』 について、
日々研究や実験を重ね、あらゆる光源を適光適所に効果的に配置、設計している。

こうして新しい光源が生まれた事により、今までに感じた事のない空間体験やデザイン等が可能になった。
しかし、現状LEDだけではまだ空間が成り立たない場合がある事も事実である。
まだ実用化に至っていないものも含め、今後新しい光源に対する期待は大きい。
成人したばかりとも言えるこのLEDが一人前の大人に成長し、
ますます個性や特徴を持った光源に進化していく事を期待してやまない。